大学や大学院の場所から地理的に離れた場所に設置された教育の場です。今回、地域医療を学ぶため地域サテライトセンターが、県内の2か所の病院内に設置されました。地域サテライトセンターに選ばれたのは、久万高原町立病院と西予市立野村病院です。両院は、山間地域における医学生実習や研修医指導、そして地域に根付いた研究活動を行っており、その実績によりサテライトセンターに選定されました。
いま、全国的に医師不足が深刻化し、山間部や離島などでは更に深刻な問題となっています。このような状況の中、将来、地域医療に貢献できる医師を養成するために、早期から現場での実習を行い、そのことが地域医療に携わる動機づけとなることを目的に地域サテライトセンターは設置されました。
また、私たちの健康や福祉に関わるあらゆる問題を、患者の家族環境や生活環境などにも着目し、幅広く総合的・継続的に対応していくことが強く求められていて、このことを基本とした体験的な学習を行うことも目的の一つです。
地域サテライトセンターでは、愛媛県からの寄附講座として開設された地域医療学講座が行われます。
この講座を学ぶのが、愛媛大学大学院医学系研究科の5年生のみなさんです。町立病院には、5月18日から4年間、学生が2人一組で一週間おきに研修に来ます。町立病院での医療研修、老人保健施設あけぼのや特別養護老人ホーム久万の里での介護研修、父二峰診療所での地域医療研修などが行われます。
将来、研修生が地域医療を担う医師として活躍できるよう、町立病院ほか各関係機関が積極的に協力していきます。町民のみなさんも研修生をお見かけの際は、声をかけていただくなどご協力をお願いします。