「2023年度久万美コレクション展2 開館35周年記念 久万美コレクションにみる顕神の夢」チラシ [PDFファイル/1000KB]
久万美術館では、2023年10月21日から12月24日まで「顕神の夢―幻視の表現者― 村山槐多、関根正二から現代まで」を開催しました。この展覧会では、自己を超えた「何か」を捉えるべく、身を焦がす思いで制作する表現者たちの心情を「顕神の夢」と名付け、「人間を超越した『何か』を感知表現すること」をテーマに多様な作品を紹介しました。
今回のコレクション展では、当館の所蔵作品の中から、「顕神の夢」という趣旨によって選定した作品をご紹介いたします。
幻視や幻覚といったかたちで「何か」を感じた者たちは、受け取ったものを自身の作品に反映させます。「何か」を求め幻視することを制作のモチベーションとした村山槐多(1896-1919)、長野の自然の中に「何か」を見出した河野通勢(1895-1950)、自身の内側の情動を描こうとした萬鐵五郎(1885-1927)、身近な風景をまるで別世界のように描いた三輪田俊助(1913-2015)らの作品を展示します。
また、「何か」に突き動かされて制作に向かう姿勢や、常人を超越した制作行為そのものを「顕神の夢」のひとつの側面と捉えました。三輪田米山(1821-1908)は泥酔し、自我をなくした状態で筆をとったといいます。これは、自身でも予測できない境地に立つことで表現される「何か」を期待していたためだといえるでしょう。木下晋(1947-)は、「モデルの内面世界に裏付けされた表層を描く」ため、徹底的に対象と向き合い、人間という存在を捉えようとします。多和圭三(1952-)は、ひたすら鉄を叩き、作品を制作します。その途方もない繰り返しの行為によって、鉄は無機質な塊から新たな表情を持つ別の存在へと変容します。
新たな視点から当館のコレクションをお楽しみください。
2024年1月7日(日曜日)~5月12日(日曜日)
9時30分~17時(入館は16時30分まで)
月曜日(ただし、1月8日、2月12日、4月29日、5月6日は開館)、1月9日(火曜日)、2月13日(火曜日)、3月21日(木曜日)、4月30日(火曜日)、5月7日(火曜日)
一般 | 500(400)円 |
高大生 | 400(320)円 |
小中生 | 300(240)円 |
※( )内は20名以上の団体料金、高齢者(65歳以上)、障害者手帳提示の割引料金、身体障害者手帳提示の付添い1名も()の額に割引
※3月23日(土曜日)は開館記念日のためどなたも無料。
45台(無料)
3月23日(土曜日)
平成元年3月23日に開館した久万美術館。それを記念して「開館記念・無料開放デー」を開催いたします。当日はどなたでも無料です。
日時:1月28日(日曜日)、2月12日(月・祝)、3月23日(土曜日)、4月28日(日曜日)、5月11日(土曜日) 各14時30分~15時
講師:当館学芸員
参加費:無料 ※要観覧券