生誕110年記念 三輪田俊助の夢想世界 シュルレアリスムと戯画 [PDFファイル/4.07MB]
三輪田俊助(1913-2015年)は宇和島市出身の洋画家です。1935年帝国美術学校(現武蔵野美術大学)西洋画に入学。浜田浜雄(1915-1994年)らと後の「絵画」となるグループを結成し、日本のシュルレアリスム運動の推進者・瀧口修造と交流します。戦後は郷里・宇和島で中学教師を務めながら、高階重紀(1912-1984年)、岡本鉄四郎(1915-1998年)らと「愛媛現代美術家集団」を結成。自由な発想の絵画を目指したその活動は、県内の美術文化を牽引していきました。
シュルレアリスムとは「無意識(夢)と意識(現実)が混ざり合った状態」や「現実を超え、かけ離れた状態」を意味します。例えば、三輪田は草原の中に壊れた糸車を出現させました。宙に浮いた左手首は糸を紡ぐ仕草をしており、この絵の不気味さを増幅させています。意外なモチーフの組み合わせによって生まれる奇妙さも、シュルレアリスムの特徴です。
また、現実離れした世界は、時として戯画(おかしみのある絵)的にも表現されます。例えば、大西黙堂(1858-1921年)は虫たちが大名行列のように練り歩く様子を描きました。精密な観察のもとに描かれた虫たちは、人間のように二足歩行をしています。
本展では三輪田を中心に、彼と交流の深かった浜田らの作品や、戯画的に描かれた作品を展示します。現実と夢が混ざり合うような、夢想の世界をご覧ください。
2023年9月2日(土曜日)~10月12日(木曜日)
9時30分~17時00分 (入館は16時30分まで)
月曜日 (ただし9月18日、10月9日は開館)、9月19日(火曜日)、10月10日(火曜日)
一般 | 500(400)円 |
高大生 | 400(320)円 |
小中生 | 300(240)円 |
※( )内は20名以上の団体料金。
※高齢者(65歳以上)、障害者手帳(身体障害者手帳・精神保健福祉手帳・療育手帳など)ご提示の際は半額 。また、障害者手帳ご提示の場合、付添い1名も半額。
45台(無料)
● くまびキッズプログラム~ かぞくでアートじかん~
子どもと一緒に美術館で作品鑑賞をしてみませんか?
学芸員から美術館でのマナーを説明します。
初めての方も安心してご参加ください。
子どもの感想を聞きながら、参加者全員で作品を鑑賞します。
日時: 9月16日(土曜日)10時~11時
対象: 3歳~6歳までの未就学児とその保護者
定員: 5組程度(要予約)
参加費: 無料
講師: 当館学芸員
●学芸員解説
日時:9月17日(日曜日)、10月8日(日曜日)各14時30分~
講師:当館学芸員
参加費:無料 ※要観覧券