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コレクション展28年度2回目

印刷用ページを表示する2017年10月19日更新

過去のコレクション展一覧

H28久万美コレクション展2

最期の風景-古茂田守介《芦ノ湖》をめぐって

最期の風景の画像

趣旨

久万美術館では、今秋開催の「風景の向こう―喜多村知・松田正平」展(2016年9月10日~11月23日)のプレ展覧会として、古茂田守介(1918-1960)の風景画を特集します。企画展のテーマが風景。その前段でも風景画に親しみ、企画展への関心を少しでも深めてもらいたいという狙いです。

「コモちゃん」の愛称で知られる松山市出身の洋画家・古茂田守介は、兄・公雄の影響で絵を描き始め、やがて猪熊弦一郎や脇田和に認められて本格的に絵画制作を始めました。新制作派協会を中心に多くの展覧会に出品し、若くして認められたものの、生来の喘息のため42年の短い生涯を閉じます。

守介は、病と闘いながら人物画や静物画を多く残しました。黄土色や暗褐色、くすんだ緑色等を基調とした生物画や裸婦は彫刻にも似た量感を持ち、その独創的な作風は戦後の抽象絵画全盛期にあって、具象絵画の可能性を切り開こうとするものでした。

守介の主たるモチーフは踊り子や裸婦像、テーブルの上の壺や花、魚であり、風景を描いた作品の数は多くありません。喘息や結核など、身体的な制限があったことにも関係するかもしれません。守介はどのような風景画を描いたのでしょうか。絶筆とされる作品《芦ノ湖》(1960年、当館蔵)が、風景画であった点に何かしらの意味を感じずにいられません。

人物画や静物画のスケッチが画面の矩形との関係でモチーフが配置配され、構成的な意識が強く表れているとは違い、風景画では空間の広がりを素直に写し取っているように思われます。死の前年に行った箱根、芦ノ湖でのスケッチを、肋骨が折れる程激しい喘息に襲われながら絵筆を握り続けたといわれています。守介が描こうとしたものはなんだったのでしょうか。

油彩の《芦ノ湖》と写生旅行の時に描いたスケッチ7点から、守介の風景画に対する思いをたどる展覧会です。

その他の展示

洋画では、日本の近代洋画を代表する高橋由一や黒田清輝らの作品、さらに大正・昭和初期の前衛画家・村山槐多や岸田劉生、萬鉄五郎らの作品を展示します。また、伊予にゆかりの書画や砥部焼を中心とした伊予のやきものもご覧いただけます。

会期

2016年6月11日(土曜日)~8月31日(水曜日)